こんにちは。

さて今回は。
電子タバコのアトマイザーコイルの抵抗値と、電池の持ちについて、掘り下げていきたいと思います。

最初に言っておきます。
「グーフィーさん、ごめんなさい」。

さて。

一般的には、電池の持ちは、コイルにかかる電力で変わります。
同じ条件でざっくり言うと、
・電力が高いと、電池の持ちが悪くなる
 ・同じ電圧を掛ける場合、コイル抵抗値が低いと、電力が高くなる

です。が。
なんかいろいろありそうなので、まとめてみます。

1.電池の電流と、電池の持ちの関係
電子タバコで一般的に使われている、リチウムイオン電池は、「出力する電流」によって、電池の放電特性が異なります。

ちょっと古いデータですが、こんな感じ。
discharge


2750mAの電池に対して、2750mAを要求しつづけると、ちょうど2750mA程度で終止電圧となります、図のミドリ線ね。
5500mA要求しつづけると終止電圧は容量が少ない方向に、550mAだともちょい容量多い方向になってます。
一般的なリチウムイオン電池は、終止電圧付近でガクンと電圧が落ちるため、まあ電子タバコの場合、3.0Vが「仮想的な」終止電圧だと思ってくださいな。
青い線に注目、5500mA使う場合、3.0Vに落ちてるのは2500mA近辺、この電池の場合、10%くらい容量が少なく見えちゃっています。

なので、電池単体では、電力が少ないほうが、電池の持ちが良くなります。

2.テクニカルMODの電力設定と、電池の持ちの関係
電池の電力をそのまま掛けず、昇圧なり降圧なりするテクニカルMODの場合は、電池だけではなく、「昇圧なり降圧なり」する部分の損失も考慮が必要かなと。
電子タバコで使われる、一般的な昇降圧システムは、「スイッチングDCDCコンバート」です。

こんな資料を見つけました。
4266Fig01


スイッチングDCDCコンバートの場合、どうやら「最高電力で動かすほど効率が良く、余裕がある状態で駆動すると効率が悪くなる」もののようです。
効率が悪い、とは、電力変換時に、損失が熱として放出される現象のことです。
例えば効率80%の場合、20%はテクニカルMOD内の基板の発熱に使われちゃってます。
10Wアトマに掛けると、2W基板が熱せられてる、ってことね。
まあ測っていないので一般論ではありますが、DCDCコンバートの効率は最大95%くらい、たぶん最低は90%くらいでしょう。
例えばDNA12(最大12W)のMODと、DNA40(最大40W)のMODで、同じ12Wで運用する場合、DNA12は95%、DNA40は90%動作するとすると、電池に対してDNA12は12.6W、DNA40は13.3W使います。

また、DCDCコンバートは、「電圧変換」です。
同じテクニカルMOD、同じW数でも、変換先の電圧差が大きいほど、効率が悪くなるみたいです。
上記のグラフだと、出力は3.3V、入力が3.6/4.2/5Vの時のグラフが3本て感じです。
5Vと3.6Vを比較すると、3%程の差がついています。
まあ電子タバコの場合、入力が電池で固定、出力が可変となりますが、まあ同じことかなと。
出力が絞られている領域を除き、電流量が上がるX軸より、電圧差のあるY軸のほうがブレが大きいので、同じ電力なら電圧差があるほうが効率が悪い、と言えると思います。

例えば同じ20Wでも:
1 ohm の場合、4.47 A / 4.47V
2 ohm の場合、3.16 A / 6.32V
となるので、2ohm運用のほうが電圧差が大きく、多少効率が落ちる、と思います。

サブオーム運用の場合、更に顕著です。
同じ20Wの場合:
0.2 ohm の場合、10A / 2V
0.5 ohm の場合、6.32A / 3.16V
となります。
ふつーのシングル構成リチウムイオン電池を使うテクニカルMODの場合、3.6Vが入力電圧になるので、20W運用の場合、0.2ohm(差1.6V)や2ohm(差2.72V)は電圧差が激しいため効率が悪く、1ohm(差0.87V)はまだマシ、0.5ohm(差0.48V)は差が少ないため効率高い=電池の持ちがいい、となるかと。

まあ要は、「電圧差が少なくなるように電力とアトマコイルの抵抗値を合わせること」が、テクニカルMODの電池の持ちを向上させる技、なのかも知れません。

計算式は多少複雑です。
W(電力) = V (電圧) x I (電流)
V(電圧) = R (抵抗) x I (電流)
電圧は3.6固定とすると。
3.6 = R x I
I = 3.6 / R
W = 3.6 * 3.6 / R

なので、電力、抵抗を求めたいときは、以下の式です。
W = 12.96 / R
R = 12.96 / W

例えば、20W狙いで最高効率を出すコイルの抵抗は、
R = 12.96 / W
R = 0.648 ohm

1オームの抵抗値で最高効率を出す電力は、
W = 12.96 / 1
W = 12.96 W
になります。

このへん考えてビルドするのも、楽しいのかも知れません。

以上です。