こんにちは。

電子タバコをちょっとでも深入りすると、必ず出てくるお話し。
それは、「電池の安全性」です。
普段使っている「単三」だの「コイン電池」だのとは異なる、ふつーには見かけない怪しい電池を電子タバコ業界では現状、標準的に使っています。

「リチウムイオン電池」の「生セル」ですね。
今回はそいつの、アウトラインを。

さて、リチウムイオン電池ですが。
左が、電子タバコで一般的に使われる、「18650」形状のリチウムイオン電池。
真ん中がふつーの単三電池、右がデジカメ用のリチウムイオン電池です。
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 物凄く乱暴な言い方をすれば、本来「リチウムイオン電池」として一般ユーザーが触ることを許されてる形状が、「一番右」、電池として効率的な形をしているのが「真ん中」、電池として効率的な形してるけどなんか怪しい「一番左」です。

一番左の、普段の生活では見ませんが、ちょっと古めのノートパソコンとかに使われていたりします。
拾いもののVAIO電池分解写真がこちら。
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 ノートパソコンのバッテリーを分解すると、こんな見慣れた緑のアイツが出てきたり、ね。
 
ポイントは、バッテリーの下のほうに見える「基板」です。
この基板、安全装置てんこもりです。

ソニーのリチウムイオン電池 の注意事項を見てみましょう。
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結構いろいろ書いてありますが、「7.2.4保護回路」これをバッテリーシステムに搭載していないと、マズいですよ、って基準がソニー内部にはあります。

デジカメ用も、「C」端子が出ています。
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デジカメ用の電池も、上部の黒いところに細長い基板が入っていて、電圧や電流、温度の監視やカットオフを担当しています。
そのへん管理している、基板内のCPUとの通信線が「C」端子なのです。
通信に簡単な暗号化を施していて、偽物対策とかもしてますが、それはまあ別のお話し。

しかしこの安全装置、電子タバコを楽しむには、「邪魔」な存在だったりします。
電子タバコは物凄く低抵抗なコイルに、ガツンと電気を流して蒸気を発生させるデバイスです。
また、特に電子回路制御基板を持たない「メカニカルMOD」は、電池の状況なぞ電子タバコ側が知る術はありません。
「いいからガツンと大電流をよこせ!」な電子タバコでは、安全装置が邪魔なのです。 
大電流欲しいのに、電池が勝手に安全装置!、って絞られると、悲しいですもんね。

なのでもてはやされているのが、「生セル」。
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 安全装置最低限!、な危ないヤツです。

電池自体にも安全装置が組み込まれています。
これが一般的な安全装置付きリチウムイオン電池。
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「セパレータ」と書かれているイオン透過型絶縁素子は、電流が流れすぎると溶断して、イオンを流さなくなり、絶縁するそうです。
また、「PTC素子」も、高温になると端子を離し、電流を遮断します。
ここに更に制御基板で安全性を多重に掛けて製品化しているのが、一般的なリチウムイオン電池です。
電子タバコで「生セル」使うときは、「制御基板」が無いこと、これをゆめゆめ忘れないようにしてください。

さて、なんで危ないのか、それはリチウムイオン電池の低い内部抵抗と、高い反応性によります。
電池ショート状態だと、この内部抵抗分の電流が電池から取り出され、電池内の反応が急激に進みます。
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乱暴な仮定ですが、3.6Vを22mohmに掛けた場合、オームの法則により電流は「163A」!。
実際は電圧下がりますし、短絡時の線材/MODの抵抗もありますので、こんなには流れませんが。
でもこれ、電池の定格からは大きく外れます。

リチウムイオン電池が、電池定格から大きく外れた電流を取り出されたり、過充電されると、大問題が発生します。
それが、「酸化リチウムの発生」です。
リチウムイオン電池は、その名の通り、リチウムイオンを電気を貯める部材として使っています。
+極と-極の構成部材に、リチウムが出たり入ったりして充放電するのです。


んが、どっちも。

反応には限界があり、やりすぎると構成部材からリチウムが溢れ、「酸化リチウム」として出てきてしまいます。
これやらかすと、電池内のイオン構成が壊れ、一気に反応が進み、結果爆発に至ります。


リチウムイオン電池は、危ないです。なので、国際規格で縛られて開発されています。
IEC62133やPSEとかとか。

例えばこんな感じ。
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PSEもIECも、「UL1642」規格を基にしています。
原本は有料なので、まあ解説をリンク。
http://www5d.biglobe.ne.jp/~tec-sol/html/battery%20safety.html

ソニーの電池の場合、右側にある「UR」をひっくり返したようなマークがULマークです。
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5.6、ね。

なのでまあ、物凄く危ない使い方をしなければ、規格に則って作られているものは大丈夫です。
但し自己責任です。 

さて、安全性に関する最低限のお話しを。
 
リチウムイオン電池の構造は、以下な感じ。
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 「チューブ」部分が-、「トップ」部分が+です。

普通の乾電池とは違い、樹脂で電池全体が覆われている場合が多いです。
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 これ理由は簡単ですね。

普通の電池も外側は-です。
普通の電池と違い、ショート時のリスクがデカいので、リチウムイオン電池は外側が覆われているのです。

なので、電池使うときは、くれぐれも「外側が傷ついて金属が見えている状態」になっていないかどうか確認を。
劣化により-端子側からプラがめくれている場合もあります、注意!。
特に、外側に+が流れる構造のMODの場合、かなり気を使ってください。

そして、くれぐれも「偽物」には気を付けて。
一般的なリチウムイオン電池は、以下の構造です。
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前述しましたが、「セパレータ」や「PTC素子」でも安全性を担保しています。
ただ、これ、異常時にしか働かなかったり、安い素材でも通常時は動いたりします。
この部材を省略して電池作っても、正常時には気づかないで使えたりするのです。
ここはいくら特性とか調べても、分からないところです。
爆発試験とかやらば分かりますが、素人には無理ですし。

なので、電池はくれぐれも、信頼できるところから買いましょう

んじゃ信頼できるメーカーは?。
一応リチウムイオン電池部材のメーカ別推移を貼っておきます。
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ここに名前が上っていて、シェアの大きいメーカーのものは、まあ自社製部材を使っているでしょうし、安全だと見ていいと思います。
例え生セルでも、安全性は確認しているハズですし、部材納入元のブレも無いでしょうしね。

最後に、国内メーカーでも結構リチウムイオン電池は、やらかしています。
有名どころだとソニー製ノートPCバッテリーのリコール問題とかですが。
製造過程だともっと深刻な事故を起こしたりしています。
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電池は電子タバコにとって欠かせないものです。
が、くれぐれも扱いは慎重に!。
過度に怖がる必要は無いとは思いますが、ラフに扱っていいものでもありません。

安全な蒸気を楽しんでください!。