電タバ関連つらつらと・・・

電子タバコとか、VAPEとか言われているアイツについて、適当に書いていく、そんなBlogです。

バッテリー・電池関連

MOD抵抗値から見る、危険なビルド

こんにちは。

さて今回は。
「MODの抵抗値」に着目して。
危険なビルドが、どのへんにあるのか。
考察していきたいと思います。

まず、MODの抵抗値が、なぜ危険な成分となりうるのか?。
それはひとえに、「電子タバコのコイルの抵抗が低いから」、また、「デバイスとしてコンパクトだから」です。

通常の弱電な電気設計では導通扱いとしてしまいげな、1Ω以下の領域を、通常の強電な電気設計では絶対やらかさない、細い領域に対して求めているからです。

ってオイラも、実際にMODの抵抗値測るまでは、「電池の内部抵抗のほうが、MODの抵抗値より高い」と思っていたのですが。
どうやら、そうでもないみたいなので。

注意喚起の意味も兼ねて、考察していきたいと思います。

まずそもそも、MODの抵抗値が高いと、どういうことが起きるか?。

これは単純です、MODが発熱します。

電池からの接続を見ると、「MODの抵抗値」と、「コイルの抵抗値」が、直列につながっている状態と同じこと。
直列なので、電圧は変わりますが、電流は変わりません。

極端な計算例だと:
 ・MODの抵抗値が1Ω、コイルの抵抗値が10Ωだとして。
 ・直列なので、電池側からは「10+1」、つまり11Ωだと見える。
 ・11Ωで、電池電圧が4.2Vだとすると、オームの法則、「電流=電圧÷抵抗」から
 ・「約0.38A」流れる 
 ・この際、コイルにも、MODにも、0.38A流れている
 ・それぞれに掛かる電圧は異なる、オームの法則、「電圧=電流×抵抗」から
 ・コイル:3.8V、 MOD:0.38V掛かる
 ・消費電力は「電力=電圧×電流」なので
 ・コイル:約1.4W、MOD:約0.14Wとなる
 ・どっちも発熱以外のお仕事をしないので、そのまま「発熱」になる

てな感じで、計算できます。

まあ、狭い領域で電力=発熱をかますと、どんなことになるのは、皆様よーくご存じだと思います。
まあ、、、電子タバコのアトマコイルで起きてる現象、そのままですね。

さて。

MODが発熱すると、何が起こるか。
まずもちろん、電池が熱せられます。

リチウムイオン電池は、通常雰囲気温度60度までの状態で使用せよ、と言われています。
電池が熱せられると、、、。
h03
緑の線がリチウムイオン電池の中の分子分布、赤い線が要求エネルギーの線です。
温度が高いほど、緑の線より上に赤い線がいって、反応に参加する分子が増える、みたいです。
つまり、激しく反応するのですね。

激しく反応するとどうなるか。
まあ爆発します。
h02
これはリチウムイオン電池の加熱試験。
試験なのでゆっくり温度上げていますが、200度を超えたあたりで温度上昇が指数関数的になり、 比例してガス温度など上がり、発煙、発火している様子が見て取れます。
また、オレンジの線は電池の電圧、150度近辺から不安定になり、180度近辺で急激に何かやらかされていることも確認できます。
あくまでもこの実験ベースではありますが、「150度超えちゃホントにダメ」てのが分かるかと。

さてでは、MODの抵抗値。
前回計測結果は、以下の通り。
Image3
実際、「MODの発熱」は、電池も込みで考えるのが正解な気もするので。
ちゃんとメンテしている状態で、「MODの抵抗値20ミリオーム」+「電池の内部抵抗30ミリオーム」、つまり50ミリオームくらいを最低の抵抗値と考えるのが良さそうです。

あ、ちなみに、1Ωは1000ミリオーム、メートルとミリメートルの関係と一緒です。

この値を基に、コイルの抵抗値と、MOD/コイルの発熱を、プロットしてみました。

MOD抵抗値が50ミリオーム~90ミリオームの場合:

MODの発熱量:
g1sm
コイルの発熱量
g1sc


MOD抵抗値が、0.1Ω~0.3Ωの場合
MODの発熱量
g1lm

コイルの発熱量
g1lc

前回の記事でも書きましたが、MODの発熱量が10W以下になるのを暫定的に「安全」と定義するのであれば。
0.1Ωを切る、優秀なMODの場合で0.3Ω以下のコイルを、0.1Ωを上回る、抵抗値の高いMODの場合、0.5Ω以下のコイルを使うのは、MOD側が10W以上発熱するため、「危険」だと定義できます。

「でもそれじゃ30~40Wまでしか楽しめない」、その通りです。
もっと高い電力で楽しみたいときは。
スタックすればいいのではないかと。

8.4V時のグラフは、こんな感じです。
MODの発熱
12lm

コイルの発熱
g2lm
2スタックMODで、おおむね1Ωビルドをしてやれば、MODの抵抗成分にもよりますが、おおむね50~60W領域は楽しめそうです。

あ、もちろんメカニカルMODの場合であって、電圧を変換することができる、テクニカルMODの場合は、分けて考える必要があります。
ですが、テクニカルMODでも、「MODの抵抗値」は、引っ掛かってきます。

例えば、1セル対応で効率85%、終止電圧3VなテクニカルMOD基板を使用する場合。
MODの「電池側」にかかる抵抗負荷は、以下な感じです。
tec


これは「メカニカルMODでこの抵抗値のコイルを繋げている」のと同じ状況だと定義できます。
歴史的に、「30W」が一時期テクニカルMODの最大値だった理由が、なんとなく見えてきます。
30W時で、大体0.3Ωなのですね。

さてでは。

MODの、組み込み具合と、抵抗値の変化について。

前回計測したMODのうち、Vanillaの銅とステンレスを使って、MODの締め込み具合の差を見てみましょう。

前回計測値は、こんな感じ。
Image3

まず、Vanillaの銅のテレスコ部分を伸ばし、アトマ側に隙間を作ってみました。
DSC03231

ピンは変更してあるため、銀素材です。
83_yurumi3

この状態だと、抵抗値はこんな感じ。
DSC03230

締め込みきった状態に対して、43ミリオーム、抵抗成分が増えました。

次にVanillaステンレスで。
スイッチ部分に、わずかな隙間ができるように組んでみました。
DSC03236
スイッチを押すとしっかり端子が電池に接触しますが、「隙間は維持」されている状態です。

この状態での計測値は、以下の通り。
DSC03235
70ミリオームも差分が出ました。

結構やらかしがちな、「メカニカルMODで隙間を作る」こと、絶対NGぽいです。
理由は、電流が通過するとこに対して、スレッド面での接触ではなく、むしろ端面での接触が、抵抗低下に対して支配的であることかなと。
端面の接触があまりない、Rambleの抵抗値が比較的高いのも、これで説明が可能かなと。

最後に、MODの構造による影響。
接点部分の抵抗成分は、点より線、線より面のほうが低くなります。

例えば、ピアノ線ばねでのこんな電池保持構造、MODに使われているの、ときたま見かけますが。
 h04
0.2オーム以上の抵抗を持ってたりするようです。
大変危険なので、この構造のMODは、高い電力を掛けない、もしくは低い抵抗値でビルドしないことをお勧めします。

また、イモネジで導通を取るタイプのMODもあります。
h05
イモネジ構造自体は、アトマ側のポジティブピンにも使われていたりしますが。
電池接触部分の「平面度」を、かなりシビアにご確認ください。
鋳造しっぱなし、切りっぱなしのイモネジは、平面がとれていなく、接触面積がせまーい!、なんてことがあります。

電池保持構造としては、最低でも「線」。
DSC03237

 できれば「面」での接触が確保されていることが肝要だと思います。
DSC03238


また、上記のメカニカルMODでの実験から、「スレッド部分は接触抵抗が高い」ことが伺えます。
なので、スレッド部分のみで電流経路を構築しているMODは、比較的危ないでしょう。
大人しい抵抗値や電力で楽しむことをお勧めします。
ハイブリッドのアダプターとか、チューブ式の電池保持構造を持つテクニカルMODとかね。
vh

特に素材劣化時、「電流通過の一部だけ発熱する」ことがあるようです。
h01
これが電池と熱的に接触している部分で起きたら、、、電池が熱せられて、危ない事態になること、容易に想像が可能です。
くれぐれも、ご安全に!。

以上です。

 *すみません書き散らかっておりますが、なんか熱あってぼーっとしているのです・・・。

参考文献:
 ・第9回 リチウムイオン電池の反応速度と活性化エネルギー
  http://www.daiwa-can.co.jp/energy/info/column_09.html
 ・リチウムイオン電池の安全性評価試験における発生事象について
  https://www.ntsel.go.jp/forum/2012files/pt_21.pdf
 ・ねじ締めによる導体接続部の発熱に関する研究(第 1報)

バッテリーに関するちょっといじわるクイズ

こんにちは。

さて今回は。
Twitter上で、バッテリーに関するクイズが流れていたので。
コレね: http://vapingape.net/2017/01/test-your-battery-knowledge/


真似して作ってみました。

まあ、やっつけなので、適当ですが・・・。

こちらから、どうぞです。
 URL: https://www.qzzr.com/c/quiz/327334/1ef92dec-5f15-4e57-96c4-64bf9ef0541a

qzrrっていうシステム使ってます。
qzrr_log

以上です。 

「WEAK BATTRY」の考察

こんにちは。

さて今回は。
ちゃんとした放電レート表記の電池を使っているのに、
・DNA系基板で、電池残量が十分あるのに、パフ中に「WEAK BATTERY」表示になる
・VO系基板で、電池残量が十分あるのに、パフ中に「CHECK BATTERY」表示になる
現象について、考察していきたいと思います。

まず、「WEAK BATTERY」表示ですが。
batdis1
DNA系基板の場合、「バッテリー残量低下」時に表示されます。

具体的には、eScribe MODタブにある、「セルソフトカットオフ」値以下に電池電圧が下がった時に表示されます。
batdis9

セルソフトカットオフとは、「バッテリーがこの電圧以下のときは、使っちゃダメよ」な、いわゆる「終止電圧設定」です。
*一般的な携帯機器をリチウムイオン電池で設計するときは、終止電圧を「3V」とするケースが多いのですが。
 電子タバコは、「要求電流が高すぎる」為、リチウムイオン電池の限界に挑戦し、終止電圧をギリギリにしているみたいです。

でも、そもそもDNAは、セルソフトカットオフ以下にバッテリー電圧が下がっている場合、パフできません。
なんでパフ中に、「WEAK BATTERY」動作に、なるのでしょうか?。

それは、電池の内部抵抗が、関係しています。

電池には内部抵抗があり、電流を引っ張ると、電池の出力電圧が下がります。
batdis2

パフ中は当然電流を引っ張るので、電圧が下がって、結果、「WEAK BATTERY」になるのです。
この内部抵抗の値が低いほど、取り出せる電流が大きく、放電レートの高い電池、てことになります。

例えばUS18650VTC4の放電曲線は
batdis3
こんな感じ。
黒い線の0.4A取り出し時に比べ、ピンクの30A取り出し時、電圧が下がっていることが分かると思います。

ですが、、、例えばVTC4、3Vで30A取り出す、つまり「90W」でテクニカルMODで炊こうとしたら、多分もっと電圧下がります。

まずひとつ目は効率。

一般的な電力管理のテクニカルMODは、「DDコンバータ」というもので、電力変換をしています。
電力とは「W」ですが、これの計算式は「電圧x電流」。
同じ電力を出したい場合、高電圧だと低電流に、低電圧だと高電流に、そんな関係になります。
そして、現在一般的な、「75W」取り出せる、シングルバッテリーテクニカルMODの場合、結構DDコンバータ部分に無理があるので。
効率「80%」くらいで見るといいでしょう。
つまり、75Wをアトマにかけようとすると、「93.75W」を、電池に求めます。

ふたつ目は、DDコンバータの特性。

DDコンバータは、いわゆる「インバータ動作」をします。
例えば、テクニカルMODが、DDコンバータに「40W」頂戴、とリクエストしたとき。
効率80%だとして、電池からは「50W」引っ張ろうとします。
電池の電圧が4.2Vだったら、「12A」引っ張ろうとします。

しかし、VTC4の負荷グラフを見るに。
batdis3
10Aの青の線に注目してください。
左端、いきなりグラフが「3.7V」くらいから始まっています。
10A引っ張ろうとすると、もともと「4.2V」だった電池電圧が、「3.7V」に落ちるのです。
するとDDコンバータは、やっぱり50W欲しいので。
電池に「13.5A」要求します。
そすると電池電圧がもちょっと下がって。
DDコンバータはもちょっと電流を要求して・・・。
を繰り返します。

グラフ中央部の、「なだらかな部分」で落ち着いた場合は、電池電圧と電流が、釣り合うところで、この攻防は終了し、50Wを出します。

しかしこの攻防が、グラフ右側の「急峻に落ちる部分」に引っかかってしまうと。
電池電圧が下がりすぎて、DDコンバーターは50W引っ張れる前に、「セルソフトカットオフ電圧」に当たり、「WEAK BATTERY」となるのです。

ちなみに、電池のレート表記は、あくまで新鮮な電池での理想的な状況でのお話です。
電池の内部抵抗は充電を繰り返すたびに上がっていくため、理想と現実は、ずれていきます。
まあこんな感じに。
batdis4

みっつ目は、「交流動作」。

テクニカルMODは、DDコンバータを使って電圧制御をしておりますが。
DDコンバータは、直流ではなく、パルス/交流的に電池から電流を引っ張ります。

例えばVo Chipの出力側の波形を見ますと。
batdis5
なんかピンピン立っています。
直流だと、1直線になるはずなのですが、DDコンバータがパルス的動作をする以上、バッテリーへの要求電流も、パルス的に要求されるのです。

電池の内部抵抗は、直流でも交流でも変わらない的な、直線的ではなく、「インピーダンス」、つまり、交流時は抵抗が上がる感じになります。
batdis6
これは、電解質の応答性や、円筒形電池の場合、ぐるぐる巻きにしてある「コイル成分」など、その辺が見えてるんじゃないかな、と思います。

内部抵抗に対して、交流的なインピーダンス成分が大きいと、パルスで電流を要求した場合、取り出せる電流量が減少します。

この「パルス」は、電池の「パルス放電」の放電レートではなく、もっとはるかに高い周波数でのお話です。
 *電池のパルス放電は、大体30秒とか、60秒とか放電の、値が記載されています。
 *ここでいうパルスは、例えば上のVO Chipのグラフの場合、770KHz、つまり約1.3マイクロ秒(us)、0.0000013秒毎にON/OFFを繰り返すような、そんな時間単位のお話です。

例えば、コイル成分が大きいと思われる、26650電池を、テクニカルMODで使った場合、表示されている放電レートが確保出来ない、そんなときは、この現象なのかなー、とか思ったり。

4つ目。
んじゃ例えば「20W」に設定してても、「WEAK BATTERY」出ちゃうよ?な時は。
テクニカルMODの設定に問題があるかも知れません。

最近のテクニカルMODは、煙を急峻に出すために「プリヒート機能」がついてたりします。

例えばDNA200、温度管理時での動作
batdis8
黄色いCH1が電圧、500mV/divなので、最大3Vプリヒートでかかっています。
水色のCH2が温度、50℃/div、今回9秒間の加熱で最大170度くらいまでいってます。
紫色、CH3が電流、 2A/div、12Aからスタートしています。

注目点は、黄色と紫色、それぞれ電圧と電流なのですが、パフ時(上部「T」位置」から、1秒間(グラフの横軸は、一升1秒です)、電圧、電流共にガツンと掛かっているのが分かると思います。

これが、プリヒートです。

プリヒートは、DNA系の場合、プロファイルで設定されています。
batdis7

例えば上記設定の場合、「電力」をいくら下げても、パフ後1秒間は「75W」掛かってしまいます。
もし電力を下げても、状況が改善しない場合は、プリヒート設定を疑って見て下さい。

以上、WEAK BATTERY、つまりテクニカルMODでの電池電圧低下現象に対する、考察でした。
テクニカルMODは、メカニカルMODと違い、「DDコンバータ」が入っている為、電池に対する要求や要件が複雑化します。
現在のところ、このへんを定量的にまとめたデータは、無いみたいです。
現状、利用者側から見ると、
・プリヒートや電力設定を調整して、WEAK BATTERY出ないようにする
・電池とっかえる

という消極的?な対応をせざるを得ないのかな、と思っています。

まあ、ご参考になれば。

以上です。

参考文献:
 トランジスタ技術:ポータブル機器用電源回路の設計
 横河電機:燃料電池/二次電池の評価方法
 ソニー:Lithium Ion Rechargeable Battery Technical Information (49922780 )

安全な、交換式リチウムイオン単電池MODの愚考

こんにちは。

さて今回は。
電子タバコでは、かなり一般的な。
「交換式のリチウムイオン単電池を用いるMOD」が。
「PSE準拠な構成」 が、取れるか。
考えてみたいと思います。

*ご注意:
 現在のところ、「リチウムイオン単電池」も、「電子タバコ用機材」も、PSE(電気用品安全法)の規制対象外です。
 なので、少なくとも日本では、現状、双方の流通や販売に、電気的な規制はありません。
 (リサイクル的なお話、輸送規制的なお話は、あります)
 なので、ここに書かれる内容は、あくまで参考情報です。

さて、リチウムイオン電池の扱いについて、PSE的には、JISに倣えと書いてあります。
このへんは、昔Blogに書きました。
 → リチウムイオン電池の、危ないお話

また、リチウムイオン組電池に何が必要なのかも、Blogに書いています。
 → テクニカルMOD基板のバッテリー回りの構造と、安全性担保の例

まあ、かいつまみますと。
リチウムイオン電池には、以下な感じの安全担保が必要、と。
batsafe1

つまり・・・
保護回路として
・過充電保護
・過放電保護
・過電流保護(充電/放電)
・セル表面温度保護
の4つを求められています。

んで、ブロック的には、こんな感じと。
batsafe3

で、この中で、現状のMODに対して、何が足りないのかな?というお話。

先日のVo Chip解析話で、MODのブロック図を書き出してみたりしました。
block1

これをベースに、お話を進めていきたいと思います。

まず、過充電保護。
これは、VO Chipの場合、「TP4055」という、Li-ion充電ICが担当しています。
中国語なので、アレですが。
batcharge1

4.2Vで充電終了、と。
一応データシート上は、4.242Vが最大値のようです。
このICで、VO Chipは、「過充電保護」を担保しています。

次に、過放電保護。
これは、2つのブロックで実現しています。
block1
ブロック図、「CPU」より上側は、制御ブロック。
DDCとLDOの組み合わせで、制御用の電圧を作り出していますが。
電圧が過度に下がった場合、右上の「Master SW」を切ることで。
この各ブロックへの電圧供給を、停止します。

ブロック図、「CPU」より下側が、メインDDCブロック。
「Fire時の電圧」を作り出すところです。
ここは、明示的にCPUが動作指示を出さない限り、動作しません。
なので、非動作時は、電流を消費しません。
ブロック図には記載しておりませんが、下側メインDDCブロックの制御用IC「3110A」も。
電源は、制御ブロックから貰っていると推察しています。

VO Chipの場合、制御ブロックは2.8V近辺まで動作しますが。
メインDDCブロックは、電池電圧が3.3Vを割ると、動作しません。
t_lowbat

これが、「過放電保護」になります。

次に、過電流保護。
放電方向は、放電時の電圧監視により、実現しております。
放電時に一定電圧を割った場合、チップは「CHECK BATTERY」動作をします。
s_checkbat
これは、電池の内部抵抗により、取り出せる電流が減ったサイン。

もちろん本来は、設定された電流以下になるよう、メインDDCブロックの動作を制限するのが理想なのですが。
その設定が出来るMODは、 DNA以外では、見たことがありません。

eScribeで接続可能なDNA基板は、「最大電流値」を、MODにプログラム可能です。
batchrage2
「MAX Peak Input Current」、及び、「Mac Sustained Input Current」の値に、お使いの電池のパルス/連続放電レートを入れれば、MODの電流動作の制限が可能です。

充電方向は、リチウムイオン充電IC任せです。

TP4055は、定電流充電時の充電レートをプログラム可能ですが。
最大でも、520mAに制限されています。
batcharge3

最後が、「温度検知」。

実は、、、オイラが知っている限り、電池交換式のMODや基板で、バッテリーの温度検知に対応しているものは、見たことがありません。

なんでかな?。
理由は・・・。

一般的なリチウムイオン組電池の温度センサーの実装を見てみると、大体答えが見えてきます。
温度検知は、バッテリー表面温度を測ればOKなのですが。
やりくちとして、
・サーミスタなどをバッテリー表面に貼り付けて、温度測定する
・赤外線センサなどを使い、間接的に温度測定する

などのやり方、があるかな、と。

リチウムイオン組電池の場合、前者を採用しています。
blog7

基板から出ている黄色いヤツがテープではって有るのが、ソレです。

これでも、欠点というか制限があります。
それは「電池に接触させなければならない」ことです。

自作パソコンなどで、CPUとヒートシンクを実装する時、グリスを塗るかと思いますが。
batcharge4

これは、CPUとヒートシンクの間の「空気」を追い出し、CPUとヒートシンク間の熱接続を、確実にするために行います。
そう、、、「空気」は、熱を遮断してしまうのです。

なので、電池表面の温度を直接サーミスタで測る場合、サーミスタと電池を接触させる必要があります。
リチウムイオン組電池の場合、テープで接触させていますが。
blog7

交換前提の構造のMODを作ろうとする場合、これが課題です。

まだ、「電池を横から入れる構造のMOD」の場合は、やりようがありそうですが。
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iStick Picoのような、「電池を差し込むタイプ」のMODの場合。
eleaf-istick-pico-75w-desc01

実現は困難な気がしています。

もちろん、サーミスタを電池ボックス内部に出して、電池へ摺動させて接触させる構造でもいいのですが。
電池皮膜、サーミスタ共に、そんなに強い部品ではないため、問題が発生しそうです。

では、非接触ならどうか?。

赤外線センサーを使用することで、非接触でも、電池表面の温度を測ることができます。
まあ、高級な例だと、サーモグラフィーですね。
th_01

部品単体だと、こんな感じです。
batcharge5

 参考:https://strawberry-linux.com/catalog/items?code=18120

ただまあこれ、どんなに安くても数百円以上するのと、電池ボックスに穴をあけ、センサーを電池に露出させる必要があります。
んで結構でかい。

まあ実装しても、なんかモッダーさんに嫌がられそうな感じです。

さて、必要なブロックと、MODのブロック図に戻ってみますと。
batsafe3

block1
「温度検知」以外は、MODにある機能だけで実現できている、そんな気がしています。

ブロック図には記載しておりませんが、実はMODは、基板温度も監視しています。
メインDDCブロックは、効率由来で発熱するので、発熱量を監視する必要があるからです。
なので、、、もう1系統、温度管理を出して、バッテリーの温度を監視するようにすれば、一応組電池に求められる、安全対策的な規制をクリアすることができます。
 *もちろん、「ユーザーが容易にショートさせない構造」あたりの規制は、守れませんが・・・。
まあでも現在のところ、温度に関しては課題があるために、まあほぼどのMOD/基板も実装していないのかな、とか考えております。

ひょっとしたら、規制後の将来は、MODの設定画面で、
・最大/最低電池温度設定
・連続/パルス放電レート設定
を入れる日が、来るのかも知れません。

将来的に、リチウムイオン単電池に対する使用規制が、PSEなどの網にかかった場合に、どんなもんが必要か、そんなお話でした。

以上です。 

リチウムイオン電池と、温度(と発煙)について

こんにちは。

さて今回は。
電子タバコで良く使われている。
18650リチウムイオン電池の、温度回りについて。
掘り下げていきたいと思います。

さて。

まず、18650なリチウムイオン電池は。
必ず、ガス排出弁がついています。
blog1
まあそもそも、なんでコレが必要なのか、そして電池がヤバい状況にならずに使うには、辺りをね。

まず、リチウムイオン電池の構造から。
まあ正極と負極が、セパレータで分離されつつ、ぐるぐるまきになってるのが、リチウムイオン電池ですが。
正極と負極だけではなく、「リチウムイオン」が染みこんでる、「電解液」が、この間には存在します。
まあクルマ用のバッテリー、鉛蓄電池で言う所の「バッテリー液・希硫酸」ですね。
コイツはどれくらい含まれてるのか。

総務省の文書から読み取ることができます。 
 blog4
大体2mlくらい、含まれてるみたいですね。

組成は、リチウムイオンを、有機溶剤に溶かし込んでいる構成のようです。
blog5

例えば、ジエチルカーボネイト。
これは、「炭酸ジエチル」という、エタノールに炭酸をくっつけた構造のものらしく。
物性的には・・・。
blogd

こんな感じ。
沸点が128度、そして、それ自身が発火する発火点は445度ですが、火を貰うと燃えちゃう引火点は、25度です。

非常に乱暴に、炭酸ジエチルだけでリチウムイオン電池の電解液を構成すると、128度まで熱しちゃうと、なんか吹き出しちゃう、ことが分かるかと思います。
実際は他の部材との混ぜモノなので、も少し温度は上のほうだとは思いますが、まあそんな極端な温度にならんでも、リチウムイオン電池は、なんか吹いてしまうのです。

なので、18650電池には、ガス排出弁があるのです。
blog1

もちろん、電解液が吹いてしまった場合、そのリチウムイオン電池は、もう正常ではありません。
ちょっとでも吹かした場合、多分電解液の組成は変化するでしょうし、電解液そのものも容量が減ります。
オイラはイオンについてはよーわからんのですが、ひょっとしたら残った電解液にリチウムイオンが凝集しちゃう、なんてことがあるかも知れません。

どのみち、危ないですよね。

で、多分ですが。
この電解液の組成や薄さをギリギリまで追い込んでるのが、昨今の大容量・大電力取り出し可能なリチウムイオン電池な気がしています。
リチウムイオンを多く含めば、容量が増しますし、また電解液を薄くすれば、それだけ正極と負極の面積を稼ぐことができるから、だと推測!(あくまで予想)。

ですがその分、電池の熱的な余裕が厳しくなってるのかな、と。
論拠は、VTC6のデータシート。

手元にはVTC4~VTC6のデータシートがありますが、VTC6から、「80度制限」が登場しています。
blog2

放電時60度まで、という制限は他のデータシートにもありますが、それとは別に、VTC6の場合、「80度温度カットしない場合は、15Aまでしか使えない」と明記されています。

リチウムイオン電池は、歴史的に「充電」で問題を発生させるケースが多かったので、充電条件は細かく決まっているのですが。
VTC6の場合、「放電条件」も新たに加わっています。
blog3

これ、、、邪推ではありますが。
・電池の設計を攻めすぎて、電池に熱的余裕がない
・電池に使っている電解液の組成上、高温に弱い
あたりが予測できるかな、と。

どのみち、本来、リチウムイオン電池は、温度管理して使うものです。
リチウムイオン電池から電流を取り出したり、充電する時、リチウムイオン電池自体の「内部抵抗」から、電池は必ず発熱します。
この発熱を監視することが、データシート上でも求められています。
bloge


例えば、Lenovoバッテリーの分解写真。
blog7
基板から電池に伸びている、オレンジ色の帯、これが温度センサーです。
指定以上/以下の温度の場合、充放電動作を止めるように設計されてるっぽいのが、分かるかと思います。

さてでは、実際にリチウムイオン電池を吹かした場合、どうなるのか。
Youtubeにチャレンジャブルな動画がいくつかあるので、そこから読み解いてみましょうか。

まず、ガス排出弁の動作例。


まあ、鉄片でショートさせてますが。

まず、ガス排出弁から煙が、そして電解液が軽く吹き出しつつ。
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最後には激しく噴出し、最終的には爆発しています。
blog9

この際、よく見ると。
噴出し、ケースにくっついた電解液が、蒸発しているのが分かるかと。
つまりこの状態で、電池はかなり発熱している、ということが分かるかと思います。

ちょっとわかりづらいですが、VTC4での実験映像も。
 

これは直列に接続、更に屋外で実験しているので、煙の噴出が見えづらいですが。
bloga
右側の電池は手前側から、左側の電池は奥側からガスを噴き出しているのが分かるかと。

では実際、MODに装着している状態で、どうなっているのか。
これは、以下動画から読み取れます。


この動画は本来、「EFESTの電池の放電レート嘘ついてるじゃねえかこの野郎!」的な動画なのですが。
ちょっとそれは置いておいて。

テクニカルMODに装着し、60Wでパフ時、電池が発煙している、貴重な動画だと思います。

発煙状態時、左上のテスターに、アトマ電圧が表示されてます。
blogb
発煙時に設定の「4.2V」から「3.76V」に出力が落ちていますが、「発煙=即電池の出力が停止する」わけではいことが読み取れると思います。

ただ、、、実際は、かなり電池が熱くなってるみたいで。
ガス排出弁から、プツプツと電解液が漏れ出している状況が、記録されています。
blogc

まあ、以上のことから。
・リチウムイオン電池は、「ガス排出弁」が+極近辺に存在する
・「ガス排出弁」からガスが出る契機は、どうやら温度
・ガスが放出されても、電池としての機能は完全には失わない
 *が、ガスを出した電池は電池の組成変化が起きている可能性がある
・「プツプツ」程度のガス放出でも、電池にはダメージが出ている

ことが分かるかと思います。

ちなみにリチウムイオン電池は、缶構造なので。
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クギ挿しなど、極端な状況でなければ、「ガスが出る時は+極近辺」だと思います。
良く、チューブMODで、「-極が底」でかつ「底面側にベントホールがある」構造のものがありますが。
こいつ、実際にガスがちゃんと抜けるのか、なかなかリスキーな感じです。

まあそもそも・・・。
「ガスが出る契機」は、「温度由来」 だと予測出来るので。
温度に気をつけて使っていけば、比較的安全じゃないかな、と思います。
そして「温度」は、「大電流引っ張った時に内部抵抗で電池が発熱するため」なので・・・。

例えば:
 ・メカニカルMODの場合、アトマ組んだ後、満充電の電池を装着し、パフ直後に電池を直ぐに取り出し、握ってみて温度を確かめる
 ・テクニカルMODの場合、使用出力で限界時間(10秒?)までパフってみて、電池を直ぐに取り出し、握ってみて温度を確かめる

あたりかなと。
もちろん、握れなくなるくらい電池が発熱している場合は、もうNG!、危ないのでその電池は即人気の無い所にぶん投げて、神に祈りましょう。
握った時、あたたかみを感じるようであれば、少なくとも人肌より熱くなってる、ということです。
電池は60度以内で使うこと、と、例えばVTCシリーズでは記載されていますが、電池の負荷を考えると、そもそも「人肌以上=40度程度」に1パフでいっちゃってるような使い方は、個人的にはお勧めできません。

特に攻め込んだビルドをする場合や、怪しい電池を使う場合は、抵抗値や放電レートだけでは無く、温度にも気を使って、安全な電子タバコを、楽しんで下さいな。

以上です。 

参考資料:
 ・リチウムイオン電池に係る危険物施設の安全対策のあり方に関する検討報告書
 ・炭酸ジエチル - Wikipedia
 ・ノート PC の認識しないバッテリーを分解 - 8570w blog
 
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